「はいってもいいですか?」
私(ハンナ)が週2回、近所のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちの
勉強を見るようになって数年経ちました。
始めた頃は、まだ唯基が幼稚園に行く前で、授業中、隣の部屋で
静かに遊ばせていました。ぐずる時は叱りながら
授業をしなければならないような日もありました。
構ってくれない私にフニャフニャ言葉にならない文句を
いいながら、いつの間にか眠っている時もありました。
鉛筆を握るのにも興味を示さず、ひたすら電車ごっこなどを
していた唯基ですが、続けているうちに次第に変わって
きました。こちらが強制しないのに、鉛筆を持って
自分もノートに何か書くと言い出したり、
お兄ちゃんたちのように自分も参加したくなってきた
ようです。
近頃では、授業中、部屋の戸が開く音がしたかと思うと、
「はいってもいいですか?」とか「ぼくもべんきょうするの。」
と唯基が顔をのぞかせています。
「静かにできるなら入りなさい。」
と私が言うと、お絵かき帳と鉛筆を持参していて、
すっと私の横にやってきてぴちっと正座します。
しばらく何かを書いて、完成すると書いたものの説明をして、
気がすんだら、
「ありがとうございました。」と言って部屋を出て行きます。
「はいってもいいですか?」なんて言うのを、どこで教わったんだろう?
と私は考えていました。
思い当たったのは、教会での交わりです。
兄弟姉妹との交わりの中で、知らず知らずの内に聞いているのだ、と
思いました。
世の中では、決してきれいと言えない言葉や乱れた日本語が横行して
いますが、その中にあっても教会生活を通して守られていることを
強く感じました。
唯基が、きれいな言葉、特に神様を賛美する言葉をたくさん覚えて
いきますように。
(ハンナ)
5代目、今週の作品(積み木)
「エリコの城壁」
-4代目の恵みシリーズ-