毎朝通勤時、家から駅までを走る愛用している自転車があります。

  ところがある日、いつもどおり駐輪場に向かうと、私の自転車が見つか

 らないのです。「なんでないの?!」辺りをくまなく探しましたが、どこにも

 見つからないのです。

  しばらく事態が呑み込めない中、駅の係りの人が、「おそらく誰かが盗

 っていったのでしょう・・・」その一言に顔面蒼白。失った悲しみの中、警
 
 察署へ盗難届けに行きました。「実はね、盗難届けをだしていても、実際

 に見つかるのは半年、一年後、もしくは見つからない可能性もあります。

 あまり期待しないで待っていて下さい。」警官のその一言に、唖然。「一体、

 なぜ私の自転車が盗られるんだぁ~~~」と心の中で叫ばざるを得ません

 でした。

  けれども、私にはたった一つの希望がありました。

  ひたすら神様に祈りもとめることでした。

  「神様、私は今自転車を盗られて、とてもショックです。どうか自転車
   が私の元に戻ってきますように助けて下さい。
   傷んだり、破壊されたり、故障したりせず、私が持っていた時のまま
   の状態で見つかりますように。
   神様、盗った人に罪悪感を与えて下さい。私の自転車を返してくれ
   るようにその人の心を動かして下さい。」

  それから6日間、全く何の変化もなく、自転車は依然行方不明のまま

 でした。

  しかし、ちょうど一週間経った日、一本の電話がかかってきました。

  「自転車が見つかりました。預かっていますので取りに来て下さい。」

  警察からの電話でした。しかも、出てきた私の自転車はほとんど傷ん

 でいませんでした。盗られてその日のうちに乗り捨てられて、一週間ほ

 とんど無傷の状態のままで空き地に放置されていたのです。空き地の

 持ち主が届け出てすぐ、自転車を持ち帰って下さった巡査の方は、

  「見つかったら骨組みだけってことも多々あるのに、こんなにきれい
   な状態で見つかった(盗難)自転車を見たのは初めてだ。」

 と驚いておられました。

  神様が私の祈りを聞いて下さり、私の自転車を守って下さったのです。

  神様の恵みによって奇跡の生還を果たした自転車は、今日も軽快に街

 を走っています。一度失った自転車を通しても、神様の恵みを証しできる

 ことを感謝します!!
         


No.205 奇跡の生還
 
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